「芸術は、人を救うのか」
自分の思想をいともたやすく世の中に発信することができるようになった現代。
自分の「思い」は絵、歌、映像などの「芸術」として、指先一つで世界に放たれる。
だが、その「責任」、軽く感じてはいないか?
或ものは自分の思想を創るために他人を使い捨て、
或ものは容易に形にできないことを苦と嘆き途中でその作品を捨て、
或ものは自らの「芸術」を押し付けすぎることで板の向こうの人間を傷つける。
「私は「芸術」がないと生きていけないのだ」
その言葉に真に心は宿っているか、その心に直接問いたことはあるか。
『神様三部作』は
『神』というキーワードを軸に置き
『芸術』に愛された青年と
『芸術』に蔑まれた女性の
それぞれの物語を残酷に描くプロジェクトである。
「これが、僕が表現できる最後のステージだから」
「私は、自分のエゴのためにしか作品を作れないのだ」